つくしの国(九州・西海道・鎮西etc)に存在するさまざまな人とものとことにかかわるよもやまを調査・研究し収録する歴史系アーカイブ。管理責任;遊古堂

2008年1月14日月曜日

西海道古代官衙研究会

2008年1月12日
 鹿児島県霧島市(旧国分市)の大隅国分寺跡と姶良町城ヶ崎遺跡において、平成19年度の西海道古代官衙研究会のエクスカーションがおこなわれました。

 研究会では毎年度旧西海道域において遺跡の現地見学会と研究集会を実施してきました

 今年度は鹿児島県下、特に旧大隅国域についての特集を企画し、鹿児島県埋蔵文化財センター、霧島市教育委員会、姶良町教育委員会、鹿児島県黎明館のご協力をいただき研究集会をおこなうことができました。

 霧島市の大隅国分寺跡は巨大な層塔の存在でその場所が知られていましたが、その隣地にあった公民館が移転されたため、礎石の存在などの伝承がある推定中枢域での調査がおこなわれており、過去の調査所見とあわせて現地での推定プランの概説をしていただきました。

大隅国分寺跡2  中枢域での調査






 姶良町の城ヶ崎遺跡では圃場整備事業にともなって歴史地理学の分野で想定されていた別府川西岸に沿う古代官道の想定ルートを発掘し、平安時代に想定され、新古2次期の重複が認められる道路側溝とそれに挟まれた帯状硬化面(山村Aタイプ)が検出されています。

姶良町城ヶ崎遺跡 の古代官道跡








鹿児島市天文館での懇親会(30名近くが参加で大入り満員!)










 翌1月13日日曜日の研究集会は鹿児島市の県立黎明館講座室において地元鹿児島で続いている「隼人文化研究会」と合同で実施され、5本のご発表と検討会をおもないました。
 あわせて会場では霧島市と姶良町での出土遺物が展示されました。









遺物の見学(霧島市と姶良町の遺物が展示される)

遊古堂プロフ

博多i椿屋主人。 趣味;盆栽、仏画、よもやま噺、山さるき 博多、筑紫地区、各地山岳に出没。